TSMCで人口増が見込まれる菊陽町にJRの新駅設置へ

台湾の半導体大手、TSMCが工場の建設を進める熊本県菊陽町にJRの新たな駅が設置されることになりました。
人口の増加が見込まれるためで、2027年春の開業を目指すとしています。

これは、JR九州の古宮洋二社長が20日の記者会見で明らかにしました。

それによりますと、新たな駅は熊本市と大分市を結ぶ「豊肥本線」のうち、熊本県菊陽町の三里木駅と原水駅の間に設置します。

菊陽町では、台湾の半導体大手、TSMCが工場の建設を進めていて、来年末に本格的な稼働を始める見通しです。

人口の増加が見込まれる中、付近の道路では渋滞も懸念されることから、JRに対し、町が新駅の設置を要望していました。

新駅は、2027年春の開業を目指すということです。

古宮社長は会見で、「お客様が今後伸びていくという想定のもと、メリットが十分あると判断した。新駅から1日におよそ900人が乗車することを見込んでいて、渋滞の緩和にもつながると思う」と述べました。

【新駅設置へ 菊陽町とJR九州が覚書】
新しい駅を2027年の春に設置することを目指し、菊陽町とJR九州はこのほど準備を進めるための覚書を交わしました。

18日、菊陽町で行われた締結式では、吉本孝寿町長とJR九州の中野幹子熊本支社長が覚書に署名しました。

吉本町長は「新駅の設置が町の発展のみならず、熊本空港の周辺地域さらには県全体の発展につながるよう取り組んでいきたい」と述べました。

JR九州によりますと、県内でJRの新たな駅ができると2016年の「西熊本駅」以来になるということです。