太陽光発電の活用に向け大型の蓄電池設置 荒尾市

脱炭素に向けた取り組みが急がれる中、太陽光発電の活用に向け電気をため、必要に応じて放電できる大型の蓄電池が荒尾市に設置されました。

蓄電池は、東京に本社を置く電力会社などが荒尾市の市が持つ土地に4台設置し、それぞれ幅と高さがおよそ3メートル、奥行きがおよそ6メートルあります。

脱炭素に向け、太陽光など再生可能エネルギーの導入が急がれる一方、電気は、需要と供給のバランスが崩れることで、大規模な停電を起こすおそれがあるため、発電量が増えすぎると電力会社が電気の受け入れを一時的に止める「出力制御」が行われます。

電力会社によりますと、九州では「出力制御」によって、発電しすぎた電気をそのまま廃棄するケースが他の地域より多く、電気を一時的にためられる蓄電池の設置が欠かせないということです。

今回設置された蓄電池は今月21日から稼働し、一般家庭およそ800世帯が1日に使用する分の電気を蓄え、災害時には非常用電源としても活用できるということです。

電力会社では、こうした蓄電池の導入費用を下げることで、ほかの企業などでの設置を増やしたいとしています。

afterFITの谷本貫造社長は「せっかく脱炭素の電気を作っているのに捨ててしまうのはもったいない。無駄にしてしまっているものを有効活用していきたい」と話していました。