阿蘇山 噴火や火山ガスよる被害を想定 大規模な防災訓練

阿蘇山では噴火や火山ガスによる被害を想定した大規模な防災訓練が行われ、警察や消防、医療機関などが避難や救助の手順を確認しました。

この訓練は、地元の自治体などでつくる阿蘇火山防災会議協議会が行いました。

21日は阿蘇山周辺の市町村のほか、警察や消防、医療機関の関係者などおよそ250人が参加しました。

訓練は、ことし夏に新たにオープンした火口に最も近い見学エリアで、観光客が見学中にガス濃度が急上昇したという想定で行われました。

火口の監視員が観光客を専用のバスに誘導して避難させたほか、ガスの影響で倒れた人を車に乗せて火口からすぐ離れる手順を確認しました。

次に噴火警戒レベルが火口周辺への立ち入り規制を示す「2」の状態で、火口から1キロより少し離れた広場や登山道などに観光客がいる時に阿蘇山が噴火した想定で訓練が行われました。

これは2年前の噴火の時に近い想定で、広場付近にいる観光客を建物の中に誘導したり、警察官が登山届で登山者の情報を確認したりしていました。

また、けが人をヘリコプターで搬送するなどの訓練も行われました。

阿蘇市の佐藤義興市長は「火山はいつ突然噴火するか分からないので、連携や救助の訓練を行い、いざという時にスムーズに対応できるようにしていきたい」と話していました。