ダムで一部水没の五木村 専門家などが振興策で意見交換

3年前の豪雨で氾濫した球磨川の治水対策として建設される流水型ダムの貯水時に、一部が水没すると想定されている五木村で、16日夜、住民や地域づくりの専門家などが村の振興に向けて意見を交わしました。

球磨川の支流、川辺川に建設される流水型ダムでは、貯水時に五木村の一部が水没すると想定されています。

五木村の振興に向けて熊本県はおよそ100億円規模の財政支援を行う方針を示しているほか、県、国、五木村の3者が村の新しい振興計画に合意をしています。

振興計画では人口減少対策などの方向性が示されていますが、具体的な振興策を盛り込むため、地元の区長や商工会などの関係者、地域づくりの専門家など、20人でつくる協議会が設けられ、昨夜、村役場で会合が開かれました。

会合では、五木村の10代から40代の役場の若手職員が集まって事前に意見交換会が行われたことが報告され、この中では振興に必要なこととして人口の増加のほか、企業誘致や自然環境の保全などの意見が出されたということです。

このあと出席者が意見を交わし、振興策として五木村への移住をすすめるにあたり空き家をどう利活用するかについては専門家が「空き家はマッチングが大切で、広く薄く移住を呼びかけるよりも、村が求める人材を具体的に示し、募集することが効果的だ」と助言していました。

また会合では、すぐに実施できる取り組みは、振興計画に盛り込む前でも速やかに着手することを確認しました。