伝統の「焼き畑」その価値を知る企画展 熊本 五木村

樹木などを伐採し、焼いて農作物を作る「焼き畑」がかつて行われていた五木村で、その価値を知ってもらおうという企画展が開かれています。

五木村では、山の斜面で樹木や草を伐採した後、焼いて「あわ」や「そば」などを作る伝統の「焼き畑」が長年行われていましたが、30年ほど前に途絶えました。

この企画展は、人と自然が共生する農業のあり方として、その価値を知ってもらおうと村と国立民族学博物館が開き、会場には、山の暮らしを再現した人形や焼き畑を行う様子を写した当時の写真など、およそ150点が展示されています。

このうち、「トビナシナタ」という「なた」は、先端に突起がなく、焼き畑を行う際に木を切ることに特化した道具です。

また、かつてこの地域で焼き畑が行われていた場所の、縦と横の長さを示した土地の台帳からは、江戸時代、田んぼではなく「焼き畑」そのものに年貢が課せられていたことがうかがわれるということです。

この企画展は、五木村の「ヒストリアテラス五木谷」で来月3日まで開かれています。