熊本市の病院で患者用の自動運転の乗り物の運用始まる

足腰に不安を抱えている患者の人たちが病院の中を快適に移動することなどを目的に、自動で運転する1人用乗り物の運用が熊本市の病院で始まりました。

この乗り物は東京の企業が開発したもので、いすに座り、ひじ掛けに取り付けられたタッチパネルで行きたい場所を選択すると、時速2キロほどで走行します。

搭載された4つのセンサーによって通行人などを検知しながら、自動的に減速や一時停止を行います。

熊本市南区の熊本中央病院では2台が導入されて、6日から運用が始まり、患者の人たちがさっそく試乗して乗り心地を確かめていました。

病院などによりますと、乗り物の運用によって足腰に不安のある患者の人たちが快適に移動することを目的とするほか、自動運転により移動をサポートする病院スタッフの負担を軽減することが期待されるということです。

病院では運用実績や患者の反応を見ながら、車両台数の追加や、運用範囲の拡大を検討したいとしています。

試乗をした熊本市の70代の女性は「思った以上にいい乗り心地で、良かったです。母親の介護で30年近く、車いすを使ってきた経験があるので、これがあると、とても助かると思います」と話していました。