阿蘇神社楼門の復旧工事現場 伝統建築を学ぶ高校生が見学

熊本地震からの復旧工事が大詰めを迎えている阿蘇神社の楼門の工事現場を、伝統建築を学ぶ県内の高校生が見学しました。

伝統建築を学ぶコースがある人吉市の球磨工業高校では、7年半前の熊本地震で倒壊した阿蘇神社の楼門の復旧工事を3年前から毎年見学しています。

楼門の竣工が来月7日と迫るなか、1日は3年生を中心におよそ50人が工事現場を見学しました。

生徒たちは、工事関係者から古い木材を補修するときに組み込んだ新しい木材は、水分が抜けて縮むことを計算に入れて2ミリほど大きく作られていることや、屋根を支えるために組まれた垂木と呼ばれる木材の組み方が、1階部分と2階部分で違うことなどについて説明を受けました。

その後、楼門の歴史や修理の過程などについて説明を受け、垂木の模型や保存用に作られた図面を見学していました。

卒業後は宮大工になることが決まっているという建築科伝統建築コースの3年生、山口琉生さんは「1年生で見学したときには楼門は解体された状態で、組み上がった様子は想像できませんでしたが、ほぼ完成した様子を見て、宮大工はすごいなと感じました。自分もそうした工事ができる宮大工になりたいです」と話していました。