TSMCの工場の地下水採取 “大きな影響はない”県が予測

菊陽町で建設が進むTSMCの工場で、当初予定されていた量の地下水が採取された場合の影響について、熊本県がシミュレーションモデルで予測したところ、水位は場所によって最大およそ30センチ低下すると確認されたことがわかりました。
県は「大きな影響はないと考えられる」としています。

菊陽町でTSMCが建設を進めている新工場の運営会社「JASM」は工場の稼働にあたって当初、1日あたり1万2000トンの地下水を採取する予定を示していました。

県はこの量の地下水が採取された場合、周辺にどのような影響があるかをシミュレーションモデルを用いて予測しました。

その結果、今後、中長期的に低下する地下水の水位は、最大で30センチほどと確認されたということです。

一方、菊陽町の地下水の水位は年間で5メートルから10メートルほど上下することから、県は「影響は局所的に限られ、大きな影響はないと考えられる」としています。

JASMは工場の稼働にあたって採取する地下水の量を現在は1日あたり8500トンと削減した見通しを示しています。

熊本県は今後も、地下水の状況について確認を進めることにしています。