霜の害が出ないよう祈る「火焚き神事」の火焚き終わる 阿蘇市

阿蘇市の霜神社で、農作物に霜の被害が出ないよう地域の住民がおよそ2か月間火を焚き続けて祈る「火焚き神事」の火焚きが16日に最終日を迎え、火を消す神事が行われました。

阿蘇市の霜神社の「火焚き神事」は、火を焚き続けることで霜の害を引き起こす悪霊を鎮めて、農作物を守ったという神話に基づいた伝統行事です。

地域の住民が毎年、8月19日からの59日間、消えないように交代で火を焚き続けます。

火焚きは16日、最終日を迎え、火を消す「乙女揚げ」と呼ばれる神事が行われました。

火を消すのは「火焚き乙女」をつとめる地元の小学5年生、山部結愛さん(10)で、火がくすぶる薪に灰をかけて消しました。

そして、火で温め続けたご神体を火焚き所の拝殿の天井から取り出し、みこしに移しました。

みこしは地区の氏子たちが担いでおよそ100メートル離れた霜神社の本殿に運び、ご神体を返して2か月にわたる火焚きが終わりました。

18日には、火焚き神事をしめくくる「夜渡神楽」が奉納されます。