県道拡幅 県 立ち退きに応じない住宅取り壊しの代執行始める

県は、熊本市中央区の県道の拡幅工事にともない、明け渡しを求めてきたものの立ち退きに応じない住宅の取り壊しに向けて、行政代執行を始めました。

県が取り壊しに向けた行政代執行を始めたのは熊本市中央区西子飼町にある木造2階建ての住宅です。

県によりますと、県道の拡幅工事にともない、予定地にあるこの住宅の所有者に対して15年ほどまえから明け渡しに向けた交渉をはじめ、県の収用委員会から明け渡しの裁決を受けて4年前に熊本市が土地の所有権を得ました。

ただ、所有者が移転に応じないため、11日朝から取り壊しに向けた調査を始め、県の担当者が開始を宣言したあと次々と住宅に入っていきました。

県によりますと、所有者の女性2人は今も住んでいますが、明け渡しにともなう補償金の受け取りなどを拒否していて、「収用には正当性がなく明け渡しには応じたくない」という趣旨の話をしているということです。

県や市は来月下旬にも解体工事を始める方針ですが、引き続き所有者の女性にみずから住宅を撤去するよう求めるとしています。