外国産アサリを偽装販売 実質的経営者らに有罪判決 熊本地裁

外国産のアサリを熊本産と偽って販売し、1億4000万円あまりの収益を得ていたとして、天草市の水産会社とその実質的な経営者らが不正競争防止法違反などの罪に問われた裁判で、熊本地方裁判所は「消費者の信頼を大きく揺るがした」などとして、執行猶予のついた有罪判決を言い渡しました。

天草市の水産卸会社「天草フーズ」や「グローバルスカイ」とその2社を実質的に経営する渡邉孝男被告(72)ら4人は3年前、中国や韓国産のアサリおよそ357トンを熊本産と偽って千葉県などのあわせて15社に販売し、1億4000万円あまりの利益を得たとして、不正競争防止法違反と組織犯罪処罰法違反の罪に問われました。

10日の判決で、熊本地方裁判所の平島正道裁判長は「産地の表示に関する消費者の信頼を大きく揺るがした。手口は巧妙で悪質だ」などとして渡邉被告ら2人に懲役2年6か月、執行猶予4年と罰金200万円を、また関連会社の経営者ら2人に懲役2年、執行猶予4年と罰金150万円の、それぞれ有罪を言い渡しました。

また天草市の水産卸会社2社に、それぞれ罰金700万円を言い渡しました。