横山大観のびょうぶ絵の修復費用 ふるさと納税で寄付を

県立美術館で所蔵している横山大観のびょうぶ絵の修復費用を集めるため、県はふるさと納税による寄付を呼びかけています。

近代日本画の巨匠、横山大観の「雲去来」は106年前の作品で、雨に煙る中、雲が行き来する琵琶湖を墨の濃淡とぼかしによって描いた傑作とされています。

絵が描かれている絹の織り目の隙間から光沢が透けて見え、柔らかな光や空気感が生み出されているのが特徴ですが、作品の劣化が激しく表面のシミや汚れによってその魅力を伝えられなくなっているということです。

このため県は修復に必要なおよそ1460万円をふるさと納税による寄付で募集しています。

寄付の募集は3日から年末まで行われ、県外だけでなく県内も含めた個人や企業、団体が対象です。

県のプロジェクトページから手続きすることができ、県外から寄付した場合は、馬刺しやあか牛といった返礼品が送られます。

寄付金の使い道を示して期間限定で募る仕組みは「ガバメントクラウドファンディング」と呼ばれ、熊本県としては初めての取り組みだということです。

県立美術館は、「作品本来の美しさを取り戻し、後生に伝えるためにもお力添えをお願いします」と呼びかけています。