熊本大学 半導体人材育成などで東大と協定 東大分室オープン

台湾の半導体大手TSMCの県内への進出を受け、熊本大学は25日、東京大学と半導体に関する人材育成などに共同で取り組む協定を締結し、研究施設の分室をオープンしました。

熊本市で開かれた協定の調印式には、熊本大学と東京大学の教授ら5人が出席し、TSMCの進出を機に半導体に関する高度技術者の育成や共同研究の推進、大学院のカリキュラムでの連携などについて、協力していくとする協定書が交わされました。

今回の協定の締結にあわせ、熊本大学の黒髪南地区のキャンパスには、東京大学の研究施設「ナノシステム集積センター」の分室が新たに設置され、報道陣に公開されました。

この施設には、東京大学の技術職員が常駐し、熊本大学や地元企業との共同研究などについて相談を受けて引き合わせるほか、大学内の研究装置の運用について、助言を行うということです。

東京大学大学院の加藤泰浩工学系研究科長は「世界に遅れをとっている今、半導体人材の育成は急務です。互いに協力して熊本の力を伸ばしていきたい」と話していました。

熊本大学大学院の連川貞弘先端科学研究部長は「東京大学との連携は非常に大きなメリットで、世界でも活躍できる優秀な人材の確保につなげていきたい」と話していました。