人吉の災害公営住宅建設 計画の撤回求め住民監査請求

3年前の7月の豪雨を受け、人吉市が市の中心部に建設を計画している災害公営住宅をめぐって、計画の撤回を求める市民らが、「浸水した地域に建設するのは、市の条例に違反する」などとして、土地と建物の購入費用の差し止めなどを求める住民監査請求を行いました。

人吉市は3年前の7月の豪雨を受け、市中心部の九日町と大工町に、鉄筋コンクリート造り5階建ての災害公営住宅2棟の建設を計画しています。

この計画をめぐり、6日、計画の撤回を求める市民20人余りが市役所を訪れ、市民あわせて379人が請求人となっている住民監査請求書を市の監査委員に提出しました。

請求によりますと、建設予定地は3年前の豪雨で最低でも1.5メートルほど浸水した地域で、国の「洪水浸水想定区域図」では今後も浸水が生じる可能性があるとされていて、市の条例に違反するなどとしています。

そのうえで、建設予定地の土地と建物の購入費用の差し止めなどを求めています。

このあと、グループのメンバーらは記者会見し、「浸水した場所になぜ建設するのか。計画を撤回し、早急に計画を立て直してほしい」と訴えました。

市の監査委員は、請求を受理した場合は地方自治法に基づき、60日以内に監査結果を通知することになっています。