天草市内で発見の化石 九州最古の「翼竜」と確認

天草市内にあるおよそ1億500万年前の地層から見つかった化石が、翼のあるは虫類の「翼竜」の化石と確認されたと市立の資料館などが発表しました。
翼竜の化石としては九州で最も古いものだということです。

化石は1997年に天草市御所浦町の通称「白亜紀の壁」と呼ばれる採石場で採取した岩石の中から見つかりました。

天草市立御所浦白亜紀資料館と福井県立恐竜博物館の発表によりますと、岩石をCTで調査した結果、少なくとも5つの骨が見つかり、すべての骨が内部は空洞で、骨の厚さが1ミリから2ミリ程度でした。

最も大きいものは長さがおよそ7センチで、翼を支える指の骨と考えられるということです。

翼竜の化石はこれまで国内の12か所で確認され、九州でも熊本県の御船町のほか長崎県や鹿児島県でも見つかっていますが、これらはいずれも白亜紀後期の化石で、九州で白亜紀前期の化石は初めてだということです。

資料館の黒須弘美学芸員は「白亜紀前期にも日本に幅広く翼竜がいたという証拠になると思う」と話しています。

この化石は21日から来月31日まで、天草市の市立御所浦白亜紀資料館の移転事務所で公開されています。