全線で運転再開の南阿蘇鉄道 通学の中高生の姿戻る

今月15日に全線で運転を再開した南阿蘇鉄道は、18日が再開後、最初の平日です。
18日朝は7年ぶりに通学する中高生の姿が戻ってきました。

熊本地震で大きな被害を受け、7年3か月ぶりに全線で運転を再開した南阿蘇鉄道は、再開後、最初の平日となった18日、朝から通学の高校生や中学生で席が埋まりました。

通学で使うのは18日が初めてで、まだ慣れていない生徒もいます。

生徒たちは整理券を取り忘れたり乗り口を間違えたりしながらも笑顔で乗車していました。

そして、車窓の雄大な自然を眺めて列車通学を楽しんでいました。

高森駅から乗車して大津町の高校に通う高校2年生の男子生徒は「南阿蘇鉄道に乗るのは幼稚園以来なので楽しみにしていました。いままでよりも20分くらい早く着きます」と話していました。

また、高森高校の草原俊明校長は「これまで親の送迎で来ていた生徒の自由度が増え、保護者の負担も減ります。雄大な風景のなかを登下校することは一生の思い出にもなると思います」と話していました。

南阿蘇鉄道によりますと、熊本地震の前は年間延べ7万人が通学に利用していましたが、地震の次の年度から昨年度・令和4年度までは通学定期の利用者がゼロだったということで、全線再開によって通学客がどれだけ戻るかが期待されています。

運転士の濱川秀斗さんは「ついに通学や通勤のためのお客様が乗ってこられる日常が戻ってきたんだなと思い、とても感慨深いです。学生さんたちの青春を運べてうれしく感じました」と話していました。