熊本地震の経験や教訓伝える施設 南阿蘇村にオープン

熊本地震の経験や教訓伝える施設 南阿蘇村にオープン

熊本地震の経験や教訓を伝える展示施設が、15日、南阿蘇村にオープンし、初日から多くの人が訪れました。

15日にオープンしたのは、7年前の熊本地震の経験や教訓を伝える展示施設「震災ミュージアムKIOKU」です。

この施設は、震災遺構として整備されている南阿蘇村の旧東海大学阿蘇キャンパスの校舎の隣に設けられ、午前9時の開館と同時に多くの人が入館しました。

施設には、被害の爪痕を伝える多くのものが展示され、訪れた人は、崩落した阿蘇大橋の写真や、地滑りによる土砂で押しつぶされた車などを見学したり、活断層がずれる仕組みを体験しながら学べる模型を試したりして、被害の大きさや、地震が発生するメカニズムなどを学んでいました。

山口県から訪れた30代の女性は「崩落した橋の写真に衝撃を受けました。災害が起きると、ふだん通っている道や橋、当たり前のものが失われてしまうことを知りました」と話していました。

この施設の統括ディレクター、久保タカ之さんは「被災の経験を誰かの役に立つものにしたいと準備を進めてきたので、きょうを迎えられてとてもうれしいです。隣のキャンパスも含めて訪れてもらい、地震による災害を自分事として捉え、備えが必要だと感じてほしい」と話していました。