熊本県は局地的に激しい雨「顕著な大雨に関する情報」を発表

前線の活動が再び活発になっている影響で、熊本県では、局地的に非常に激しい雨が降っていて、気象台は3日午前、線状降水帯が発生し、非常に激しい雨が同じ場所に降り続いているとして「顕著な大雨に関する情報」を発表しました。
土砂災害に厳重に警戒するとともに、建物2階以上など少しでも安全な場所で過ごすようにしてください。

【雨の状況】
熊本地方気象台によりますと、前線の活動が再び活発になっている影響で、前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、県内は局地的に非常に激しい雨が降っています。

気象台は午前6時半ごろに熊本県で線状降水帯が発生し、非常に激しい雨が同じ場所に降り続いているとして「顕著な大雨に関する情報」を発表しました。

「線状降水帯」は、発達した積乱雲が次々と連なって大雨をもたらす現象で、気象台は、命に危険が及ぶ土砂災害や洪水が発生する危険性が急激に高まっているとして、厳重に警戒するとともに、安全を確保するよう呼びかけています。

午前7時半までの1時間には南阿蘇村で67.5ミリ、山都町で60ミリの非常に激しい雨を、熊本空港で36ミリの激しい雨を観測しました。

【避難】
県内の広い範囲の自治体で避難指示が出されています。

【警報・土砂警・川の氾濫】
県内の広い範囲に大雨洪水警報や大雨警報が出されているほか、熊本地方や阿蘇地方に土砂災害警戒情報が発表されていて、熊本県は午前7時に県道益城菊陽線にかかる益城町の新川橋の付近一帯で、木山川が氾濫したと発表しました。

洪水や土砂災害の危険性が非常に高まっている地域があります。

【今後の見通し】
県内は3日夜はじめころにかけて、雷を伴った非常に激しい雨が降り災害の危険度がさらに高まるおそれがあります。

3日予想される1時間に降る雨の量は、いずれも多いところで県内全域で70ミリ、4日朝までの24時間に降る雨の量は熊本地方と阿蘇地方、球磨地方で250ミリ、天草・芦北地方で200ミリと予想され、その後も雨の量が増える見込みです。

県内はこれまでの雨で地盤が緩んでいて、少しの雨でも土砂災害が発生するおそれがあります。

気象台は、土砂災害に厳重に警戒するとともに、低い土地の浸水、川の増水や氾濫に警戒するよう呼びかけています。

落雷や竜巻などの激しい突風にも注意が必要です。

最新の気象情報や自治体からの避難の情報に注意し、周囲に崖や川などがある場合は、建物2階以上など少しでも安全な場所で過ごすようにしてください。