南阿蘇鉄道 来月の全線運転再開を前に 住民が駅周辺の清掃

熊本地震で被災し、一部区間で不通が続いている南阿蘇鉄道が来月、全線で運転を再開するのを前に不通区間の駅で地元の人たちが駅周辺の清掃を行いました。

南阿蘇鉄道は地震からの復旧工事を終え、現在は試運転などの準備を行っていて来月15日、7年ぶりに全線で運転を再開します。

25日は朝8時ごろから南阿蘇村の「長陽駅」に地元の住民、およそ80人が集まり、清掃作業が行われました。

この地区では、地震後も定期的に団体ごとに清掃を行っていましたが、今回、全線開通を気持ち良く迎えようと一斉に清掃を行うことになったということです。

参加した人たちは、駅前やホーム、それに線路沿いに生えている草を鎌などで刈り取ったり、ほうきで掃いたりしていたほか、葉が伸びた植木の枝切りなども行っていました。

参加した70代の女性は「7年間、さみしい思いをしていたので全線開通は嬉しいです。開通するから第一印象を綺麗にしておこうという気持ちで掃除しました」と話していました。

地区の区長を務める鶴田和信さんは「全線開通を待ちに待っていたのと、訪れる観光客のためにも、地域をあげて綺麗にしようと企画しました。少しでも皆さんがきてこの地域が活性化すればいいと思います」と話していました。

地区では全線開通の当日、住民が集まり旗を振って列車を出迎える予定だということです。