熊本市の慈恵病院 妊娠や出産に関する相談が昨年度は減少

熊本市の慈恵病院に昨年度寄せられた妊娠や出産に関する相談はおよそ2800件と前の年度と比べて2000件近く減りました。
これについて病院は「全国各地に相談窓口が設置されていることが背景にあるのではないか」と分析しています。

親が育てられない子どもを匿名で受け入れる「こうのとりのゆりかご」いわゆる「赤ちゃんポスト」を設置している熊本市の慈恵病院は、妊娠に関する悩みなどの相談を24時間体制で受け付けています。

病院に寄せられた相談は、平成29年度の7444件が最も多く、その後は減少傾向となっていて、昨年度は2799件と前の年度と比べておよそ2000件減少しました。

相談件数が大きく減ったことについて慈恵病院は「全国各地に妊娠や出産に関する相談窓口が設置されていることが背景にあるのではないか」と分析しています。

一方で「複数の相談窓口を経て匿名での相談を受け付けている慈恵病院にたどり着くケースや、匿名を保障しなければ相談できない深刻なケースもある」として、ゆりかごや、病院にだけ身元を明かして出産する「内密出産」の必要性を指摘しています。