半導体の人材育成へ 人材派遣会社が熊本市に研修施設を新設
台湾の半導体メーカー、TSMCの進出をきっかけに半導体関連の人材育成が課題となっていますが、東京の人材派遣会社が熊本市に新たな研修施設を設け、25日、関係者に内部を公開しました。
熊本市中央区に研修施設を設けたのは、東京の人材派遣会社「日研トータルソーシング」です。
25日の内覧会には、熊本県や半導体関連の企業などから40人余りが参加しました。
この企業はもともと熊本市に研修施設を置いていましたが、TSMCの進出をきっかけに半導体関連の人材育成が課題となる中、より多くの人を対象に高いレベルの研修を実施しようと、新たな施設に移転することになりました。
新たな研修施設はこれまでよりおよそ3倍の面積で、自社や取引先の従業員を対象に半導体の製造装置のメンテナンスなどを担うエンジニアの育成を行うということです。
研修期間はおよそ40日間で、年間に200人程度を育成して、TSMCなど半導体関連企業への人材供給を目指したいとしています。
25日は、県や企業からの参加者が、半導体の製造装置のメンテナンスについて研修生が実習している様子などを見学していました。
日研トータルソーシングの松岡憲二執行役員は「TSMCが進出する中で、市場を勝ち取っていきたい。またTSMCと人材育成で連携できるような環境をつくっていきたい」と話していました。
施設を見学した鹿児島のLEDチップメーカーの取締役は「若手の新人を送り込むことを考えたい。人材が不足している部分は派遣会社と一緒にやっていきたい」と話していました。