旧優生保護法訴訟で判決前に集会 原告「地獄の苦しみでした」
旧優生保護法のもとで不妊手術を強制されたなどとして、熊本県内に住む70代の男女2人が国に賠償を求めた裁判の判決が、今月言い渡されるのを前に、熊本市で集会が開かれ、原告は「国の都合で手術が強制され、地獄の苦しみでした」と訴えました。
熊本県内に住む70代の男女2人は、旧優生保護法に基づく不妊手術を強制され、憲法で保障された個人の尊厳や子どもを産み育てる権利を奪われたなどとして、それぞれ国に3300万円の賠償を求める裁判を起こしています。
判決は今月23日に熊本地方裁判所で言い渡される予定で、原告や支援者らが、14日、熊本市で集会を開きました。
このなかで弁護団の東俊裕弁護士は「この裁判は、国が社会に障害者への差別を根づかせたことが問われている」と述べました。
また、原告の1人、渡邊數美さん(78)は「障害者も人並みに生きる権利があるのに、国の都合で手術が強制され、地獄の苦しみでした。裁判が始まって5年がたち、ようやく判決が迎えられます」と訴え、今の心境を語りました。