台湾のTSMC進出で“10年間に4兆3千億円の経済効果”

台湾の大手半導体メーカーTSMCが菊陽町に進出することについて、九州フィナンシャルグループは、ことしから10年間の熊本県内の経済波及効果がおよそ4兆3000億円に上るという試算を発表しました。

台湾のTSMCは菊陽町で工場建設を進めていて、再来年の12月に操業を始める予定です。

九州フィナンシャルグループは7日、記者会見を開き、TSMC進出による県内の経済波及効果を発表しました。

それによりますと、ことしから2031年までの10年間でその効果は4兆2900億円に上るということです。

内訳は、TSMCの工場での半導体の生産のほか、TSMCや関連産業の工場への設備投資、工業団地開発や新たに雇用される人たちの住宅への投資などが含まれています。

工場が操業を始める翌年の2025年からは、毎年4000億円以上の効果があると見ています。

熊本県のGDP=県内総生産への影響額は毎年2000億円程度あり、3%ほどの成長の底上げ効果があるということです。

ま、雇用面ではTSMCの工場の1700人をはじめ、関連産業も含めてあわせて7500人の雇用が生まれると見ています。

九州フィナンシャルグループの笠原慶久社長は「県内経済に生産や投資から消費に至るまで大きなインパクトがある。今後は雇用や移住、道路整備や住宅建設などが円滑に着実に行われるかが課題だ」と話しています。