半導体関連企業が菊池市に工場増設 市と協定交わす

台湾の半導体大手「TSMC」の工場建設で県内への企業の進出が相次ぐ中、大阪の半導体関連メーカーが菊池市に工場を新たに増設することになり、30日、市と立地に関する協定を交わしました。

菊池市で行われた調印式には、工場を新たに増設する、大阪に本社がある繊維メーカーで、半導体製造装置向けの樹脂加工品も手がける「クラボウ」の専務や菊池市の副市長らが出席しました。

今回の協定で、この会社はおよそ20億円を投資して、再来年4月の操業を目指して研究開発や生産を行う新たな工場を、事業所に隣接する場所に建設する計画です。

生産能力と開発体制をこれまでの2倍以上に増強し、新規雇用は協力会社を含めておよそ100人を見込んでいるということです。

クラボウの西垣伸二常務は会見で「半導体市場は継続的な拡大が見込まれるので、市場の動きに合わせて投資を決めた。TSMCの進出は明るいニュースであり、半導体市場や設備市場が拡大すれば、受注にもいい影響があるとみている」と述べました。

菊池市の芳野勇一郎副市長は「これまでも市の経済発展に大きく寄与してもらってきた。今後の活躍に期待し、できるかぎりの協力をしたい」と話していました。

【県内各地 企業進出や工場増設相次ぐ】
世界的な半導体不足で業界を挙げて増産する動きが広がる中、県内ではTSMCの工場進出の後押しもあり、関連企業の進出や工場の増設が相次いでいます。

半導体の受託生産で世界最大手の台湾のTSMCは、再来年12月の製品の出荷を目指して、ソニーグループなどと共同で日本で初めてとなる工場建設を菊陽町で進めています。

新規雇用は1700人、設備投資額はおよそ1兆円で、政府は最大4760億円の補助を決めています。

県内ではTSMCの進出が決まって以降、関連企業が県外から進出したり工場を増設したりする動きが相次いでいて、県によりますと、半導体関連の立地協定の件数は昨年度、22件とこれまでで最も多くなり、今年度も30日の動きを含めてすでに7件と、前の年度の同じ時期を上回るペースとなっています。

九州は、およそ1000社の半導体関連の企業が集まる「シリコンアイランド九州」とも呼ばれ、TSMCの進出でさらなる企業集積や周辺への経済効果が期待されています。