クラスター発生の津奈木町の高齢者施設“難しい対応迫られた”

新型コロナの感染拡大で、高齢者施設でクラスターが相次ぐなか、先月、クラスターが発生した津奈木町の特別養護老人ホームがNHKの取材に応じ、医療機関の病床のひっ迫で、感染した入所者が施設で療養せざるを得なくなり、難しい対応を迫られた当時の状況を語りました。

先月、クラスターが発生した津奈木町の特別養護老人ホーム「あけぼの苑よらんかな」は、施設の現状を知ってほしいとNHKの取材に応じました。

30人が入所するこの施設では、先月17日に入所者1人と職員1人の感染が最初に確認され、1週間で感染者が入所者と職員、合わせて14人にのぼりました。

感染した入所者は85歳から95歳までの5人で、いずれも基礎疾患がありましたが、医療機関の病床のひっ迫で、5人のうち症状が軽かった4人は入院することができず、施設で療養せざるをえませんでした。

介護職員にとって、入所者の容体の急変や自分が感染しないかといったことが大きな不安だったと言います。

施設では、感染した入所者が生活する区域がわかるよう、「レッドゾーン」を設け、介護職員が食事の介助やベッドから車いすへの移動など、密接して行う介護を注意しながら行いました。

しかし、結果として職員9人が感染し、職場では、勤務を3交代制から2交代制に急きょ変更するなどのやりくりを余儀なくされたということです。

この施設のクラスターはすでに収束しましたが、感染対策を徹底しようと、これまで週1回だった抗原検査を週2回に増やしたということです。

特別養護老人ホーム「あけぼの苑よらんかな」の生活相談員、山路真紀さんは「クラスターの発生に備えたシミュレーションはしていたつもりでしたが、現実は全然違いました。それぞれの職員が正しい判断をしないと、感染を広げるリスクがあり、改めて感染対策について知識がもっと必要だと感じました」と話していました。