梅雨を前に消防がドローンの操縦訓練 災害現場で情報収集

雨が多くなるこれからの時期に備え、災害現場での情報収集などに役立てようと、消防による小型無人機・ドローンの操縦訓練が天草市で行われました。

天草広域連合消防本部では、人の立ち入りが難しい山や川などで災害が起きた際の情報収集や行方不明者の捜索などに役立てるためドローン隊を組織し、定期的に訓練を行っています。

雨が多くなる時期を前に17日は天草市の中央消防署に隊員13人が集まり、操縦技術を確認するテストを受けました。

テストの内容は、地上に設置された6つのバケツの底に書かれた文字を5分以内に20か所から撮影するというもので、隊員が操縦するドローンが撮った映像と写真がモニターに映し出されると、指導員が正しく撮影できているかチェックしていました。

参加した隊員の1人は「操縦は緊張しましたが、目標は達成できてほっとしました。まだ災害現場で操縦したことがないので、有事に備えて訓練に励みたい」と話していました。

天草広域連合消防本部の小橋圭一郎消防司令は「災害が多くなる梅雨を前に隊員の操縦技術の向上が確認できました。撮影した映像を活用し、より早い救助につなげたい」と話していました。

災害用ドローンをめぐっては、災害や火災の現場で迅速な救助や被害状況の把握に役立てるため、総務省消防庁が全国の消防本部に導入を進めるよう求めていますが、維持費や操縦者の確保がネックになっていて、導入率は全国で5割ほどにとどまっています。

こうした中、県内12の消防本部では10の本部が1機以上のドローンを所有し、このうち天草広域連合消防本部ではすべての消防署への導入を終え、操縦できる隊員も合わせて28人配置して24時間態勢で出動が可能だということです。

天草広域連合消防本部によりますと、3年前の運用開始以降、延べおよそ60件の出動実績があり、おととし7月の豪雨では天草市を流れる早浦川で流された車の中に人が取り残されていないか、ドローンに搭載した赤外線カメラで撮影し、迅速な安否確認ができたということです。

また、去年8月の大雨の際には天草市の大矢崎地区の斜面で地滑りが起きていることを上空から見つけ、住民の早期避難につながったということです。

消防庁から「ドローン運用アドバイザー」に認定されている天草広域連合北消防署の小橋圭一郎さんは「離島や山が多い天草地方の消防活動にドローンは大きな威力を発揮する。さらに操縦者の育成を進め、態勢を強化していきたい」と話しています。

消防庁では、今年度からドローンの導入にかかる費用を補助する制度を設けていて、天草での活用事例も紹介するなどして普及を進めたいとしています。