山梨 母親殺害事件 30歳の被告「罪悪感はない」甲府地裁

去年、山梨市の住宅で母親の首をロープで絞めて殺害した罪に問われている30歳の被告の裁判員裁判は5日、被告人質問が行われ、現在の心境について被告は、「罪悪感はない」と述べました。

住所不定、無職の松元拓也被告(30)は去年7月、山梨市三ヶ所の住宅で母親の法子さん(当時49)の首をロープで絞めて殺害した罪に問われています。
甲府地方裁判所で開かれている裁判員裁判は5日、被告人質問が行われました。
検察から事件の動機などを尋ねられた被告は、「もともと30歳ぐらいで死のうと思っていた」と述べた上で、「家出中に一晩過ごした公衆トイレで寒さで凍死しそうだった状況と母親から送られた自分の死を望んでいるような連絡がつながり、殺されるのではないかと感じた。こうした気持ちのきっかけになった母親を殺すことに決めた」と説明しました。
一方、弁護側から質問を受けた被告は「激しい叱責を受けるなどして幼いころから母親に嫌悪感を抱いていた。希望する就職先も反対され、人生に対して頑張る必要がないと思うようになった」と述べました。
そして、現在の心境については「罪悪感はないので、死刑だとしてもまったく異論はありません」と述べました。
裁判は次回、今月10日に開かれ、結審する予定です。