南アルプス 山梨県側登山口で「開山祭」

「ユネスコエコパーク」への登録から10年を迎えた、「南アルプス」の山梨県側の登山口で、夏山シーズンの訪れを告げる「開山祭」が行われました。

式典は、南アルプスの最高峰、北岳などへの登山口にあたる広河原で行われ、およそ100人が出席しました。
この中で、南アルプス市の金丸一元市長が「頂を目指す登山者と山岳関係者の皆さまが無事故・無災害であることを切に願うとともに、エコパークの理念のもと、魅力あるまちづくりを推進していくことを、山々にお誓いします」とあいさつしたあと、地元の小中学生が「北岳の歌」などの合唱を披露しました。
このあと、明治時代の山の案内人がつるを刃物で切り払いながら登ったことにちなんだ「蔓払い」の儀式が行われ、参加した人たちが登山の安全を祈っていました。
広河原では、21日から、ふもとの集落などとつなぐ路線バスやタクシーの運行が始まっていて、登山者たちがまだ雪の残る山々に向けて歩みを進めていました。
東京都の20代の男性は、「大学時代の友人と来ました。無理をせずけがをしないように登れたらと思います」と話していました。
また、1泊2日で北岳に登山してきた長野県の40代の男性は、「雨が降って、しんどい登山でしたが、ご来光が最高でした。キタダケソウも咲いていて、貴重なものを見ることができました」と話していました。
市によりますと、広河原から南アルプスへの登山はことし11月はじめまで楽しめるということです。