富士山の登山者入場規制 山梨県が事前予約システム導入の方針

富士山の登山者の適正な管理に向けてことしから行う入場規制をめぐり、県は26日、地元で説明会を開き、5合目の通過を事前に予約できる新たなシステムを導入する方針を示しました。

山梨県は富士山の登山者の適正な管理に向けて、ことしの7月の夏山シーズンから、5合目の登山口にゲートを設置し、登山者数の上限を1日あたり4000人とすることや、新たに1人あたり2000円の通行料の支払いを義務化することにしています。
この規制について、県は26日、富士吉田市で地元の観光業者や自治体などに対する説明会を開きました。
このなかで県の担当者は「今年の規制は例がない新たな試みであり、成功させるためには皆さんの協力が欠かせない」とあいさつしました。
説明会は非公開で行われましたが、県は希望者が確実に登山できるように、5合目の通過を事前に任意で予約できる新たなシステムを導入することや、通行料を支払った人にリストバンドを渡してゲートを通過できるようにすることなどを説明したということです。
県は、事前の予約には一定のニーズが見込めるとして、来月中にも新たなシステムの運用を始めるほか、通行料の支払いを事前に行える決済機能を追加することも検討するとしています。
ただ、説明会の参加者からは県の方針について「混乱を招くだけではないか」とか、「山小屋の予約とこのシステムの予約がバラバラでわかりにくい」といった懸念の声があがったということです。
参加者の1人は「5合目通過を予約できるシステムというのは急な話で、理解が進んだとは言いがたいと思う」と話していました。