障害者から1300万円余流用 元県職員側 裁判で棄却求める

障害者支援を担当していた県の元職員が、障害がある男性の口座から引き出した現金あわせて1300万円余りを私的に流用したとして、男性の親族が損害賠償を求めた裁判が甲府地方裁判所で始まり、元職員側は訴えを退けるよう求めました。

訴状などによりますと、知的障害などがあり甲府市の施設に入所していておととし亡くなった70代の男性は、平成20年に障害者支援を担当していた県福祉保健部の元職員に通帳などを引き渡しました。
その後、元職員が平成28年までに通帳の口座から現金あわせて1300万円余りを引き出して私的に流用していたことが分かり、行政上の手続きで関連する北杜市は、この流用を経済的虐待に認定しました。
男性の親族は、元職員が申し出たとする返済がなかったことなどから、ことし2月、損害賠償を求める訴えを起こしました。
25日、甲府地方裁判所で初めての口頭弁論が開かれ、元職員側は訴えを退けるよう求めました。
そして答弁書では元職員側は詳しい主張について「事実関係を確認の上で答弁する」としています。
次回の裁判はことし6月にオンラインで行われます。