登山者増加の連休を前に 山岳遭難を想定した救助訓練 甲州

春山シーズンに入り、多くの登山者が県内を訪れる大型連休を前に、甲州市の山林で山岳遭難を想定した救助訓練が行われました。

訓練が行われたのは、甲州市にある標高およそ600メートルの牛奥みはらしの丘近くの山林です。
この場所の周辺に広がる山々は、アクセスのよさから首都圏からの登山者が多く訪れますが、比較的、標高が低い山での遭難が相次いでいます。
春山への登山者の増加が見込まれる大型連休を前に、22日行われた訓練には、地元の日下部警察署と東山梨消防本部からおよそ20人が参加しました。
訓練は、滑落によるけがで動けなくなった登山者がいる想定で行われ、救助隊員2人がおよそ10メートル下の斜面にロープを使って降りると、遭難した人に「大丈夫ですか、頑張りましょう」と声をかけながら担架で引きあげました。
警察によりますと、県内ではことしに入り先月末までに17件の山岳遭難が発生していて、先月、大月市にある標高およそ600メートルの岩殿山では、登山をしていた50代の男性が山頂から転落して死亡しました。
日下部警察署の久保田千尋地域課長は「低い山でも登山計画を立てて必ず登山届を出すなど必要な準備をして、体力に見合った山を選択してください」と話していました。