富士川水運300年の歴史たどる企画展 県立博物館

江戸時代からおよそ300年続いた富士川水運の歴史をたどる企画展が県立博物館で開かれています。

富士川水運は江戸時代から、現在の富士川町と静岡県富士市の間の富士川を舟で行き来してコメや塩など大量の物資を運んだ物流ルートで、昭和初期に身延線が開通するまでおよそ300年間大きな役割を果たしました。
会場には110点余りの資料が展示され、このうち富士川を舟で行き来できるように切り開いた京都の豪商、角倉了以の木造は手にすきを持っていて鋭い目つきが印象的です。
また、「御用」旗は幕府の荷物である年貢米を運ぶ船に掲げられた旗で、日の丸に大きく「御用」と書かれています。
このほか、ふすま絵や出土した陶磁器など水運で繁栄した3つの河岸、鰍沢、青柳、黒沢の商売や人々の暮らしぶりをうかがい知ることができる品々も展示されています。
県立博物館の海老沼真治学芸員は「富士川水運がいつ頃から始まったのか、どんなものを運んでいたのか、どんな人たちが関わっていたかなどについて説明していますのでさまざまな資料を見ていただきたいです」と話していました。
富士川水運300年展は笛吹市の県立博物館で来月6日まで開かれています。