雨で富士山に「スラッシュ雪崩」時速60キロか 山梨

前線を伴った低気圧の影響で、9日の山梨県内は広い範囲で雨が降り、富士山の山梨県側に設置されたカメラには「スラッシュ雪崩」と呼ばれる雪崩が捉えられました。

9日の山梨県内は、前線を伴った低気圧の影響で大気の状態が不安定になり、昼すぎにかけて広い範囲で雨となりました。
この雨の影響で、富士山の山梨県側の標高およそ2000メートルの地点に設置された国土交通省富士砂防事務所のカメラには、土石流の一種で、雨を含んだ雪がシャーベット状になって土砂と一緒に滑り落ちる「スラッシュ雪崩」の発生が捉えられました。
このうち、午前8時半ごろに撮影された映像には、黒い土砂などが勢いよく画面の左側から右側へと流れていくのが確認できます。
砂防事務所によりますと、時速60キロほどで滑り落ちたとみられていて、今後、規模などを調べるとしています。
富士山での「スラッシュ雪崩」を含む土石流の発生は年に数回、確認されるということで、この時期はまとまった雨と、積もっていた雪がとけることなどが重なり、起きやすくなるということです。