祝い事の際に食べる「祝いパン」 老舗パン屋の店頭に 甲州

甲州市にある老舗のパン屋では、地域で長く受け継がれ祝い事の際によく食べられるパン「祝いパン」が店頭に並び、訪れた人たちが買い求めていました。

甲州市塩山上於曽の老舗パン屋「町田製パン」では、峡東地域に100年以上の歴史があるといわれている菓子パン「祝いパン」を製作しています。
「祝いパン」は、県内産の小麦粉にバターや砂糖などを混ぜた生地を「だ円」形の専用の金型でくり抜き焼いたあと砂糖を溶かしたものを表面に塗った菓子パンです。
かつては小中学校の卒業式などにお祝いとして配られていて、長く地域の人たちに愛されてきました。
現在は地元保育園の入園式や卒園式などの催し事で配られるほか、店頭でも販売しています。
この日も開店後から多くの買い物客が訪れていて、ちょうど小学校の卒業式のあとに母親と訪れた女の子は、「入学した時によく食べていました。甘くておいしいです」と話していました。
また女の子の母親は、「この子の先の世代にもずっとこの優しい味を残していってほしいです」と話していました。
パン屋の町田浩康代表は、「峡東地域でお祝いパンが店頭に並んでいるのはここだけだと思うので、伝統を絶やさないように作っていきたいと思います」と話していました。