放置林を整備して自然と触れあう体験施設にするワークショップ

放置されていた山林を整備して自然と触れあう体験施設にすることを目指すワークショップが富士河口湖町で開かれ、参加者が周辺の山林を見学したり、整備に向けた作業を進めたりしました。

20日、富士河口湖町の認定NPO法人が初めて開いたワークショップには、県内外から10人あまりが参加しました。
このNPO法人は、放置されていた松の林およそ4000坪を買い取り、自然と触れあう体験施設にすることを目指して、8年ほど前から徐々に整備を進めています。
参加者は、松の木を伐採して日当たりをよくした一帯で、これまで少なかったナラやクリといった広葉樹が高さ3メートル前後に育っている様子を見学したほか、施設内に設置する予定の竪穴住居の屋根の材料にするため、近くで伐採されたかやを集めてひもで縛り、協力して運んでいました。
NPO法人は今後、1か月から2か月に1回ほど、ワークショップを重ねて、施設のアイデアを出し合いながら土壌の改良や植樹などを行うことにしています。
参加した甲府市の60代の女性は、「秘密基地を私たち自身でつくっていくようで、楽しそうだなと思いました。春は山菜が採れるとか、夏は緑が増えるなど、楽しみが増えていきそうです」と話していました。
東京都から参加した50代の女性は、「この場所で作業をしながら考えていく方針がよいと思いました。知恵を集めて里山がつくられていく感じで、今後が楽しみです」と話していました。
認定NPO法人「Mt.Fuji Wood Culture Society」の理事長を務める木工作家の吉野崇裕さんは、「木の時間と人間の時間をシンクロさせていくことが、今の忙しい時代に必要だと思います。森をみんなでつくって楽しむことに、いろいろな人が集まってくれればと思います」と話していました。