使えなくなった縫い針に感謝する「針供養祭」 甲府 稲積神社

折れて使えなくなった縫い針に感謝する「針供養祭」が甲府市内の神社で行われ、裁縫の仕事に携わる人などが、使い終えた縫い針に感謝するとともに、技術の向上を願いました。

針供養祭は、折れたり曲がったりして使えなくなった針を供養する伝統の行事で、毎年、「事始め」の日にあたる2月8日に行われています。
8日午前、甲府市の稲積神社で行われた針供養祭には、裁縫の仕事に携わる人など15人が参加し、およそ1000本の針が持ち込まれました。
はじめに神職が祝詞を読み上げると、参加した人たちはこれまで使ってきた感謝の気持ちを込めて針をこんにゃくに刺し、静かに手を合わせて裁縫の技術の向上を願いながら最後に玉串をささげていました。
着物の修繕などを手がける50代の女性は「針仕事の上達と着物が着られることへの感謝の気持ちを込めて祈りました」と話していました。
稲積神社の根津佳明禰宜は「ものづくりの技術が継承されていくように、祈りました。訪れた方には道具に感謝して、技術の向上に努めてもらえればと思います」と話していました。