富士山登山鉄道構想 県が住民説明会で行ったアンケートの結果

富士山のふもとと5合目とを鉄道で結ぶ「富士山登山鉄道構想」をめぐり県が住民説明会で行ったアンケートの結果がまとまり、構想への「理解が深まった」「少し深まった」と答えた人はあわせておよそ64%だったことがわかりました。

事業化に向け、県が検討を進めている「富士山登山鉄道構想」について、県は去年11月から富士吉田市など、ふもとの6つの自治体で説明会を開催し、あわせてアンケート調査を行いました。
その結果をまとめたところ、出席者1180人のうちおよそ42%が回答しました。
具体的に構想への理解が深まったか聞いたところ、「深まった」「少し深まった」が64.6%、「深まらなかった」「あまり深まらなかった」が35.4%でした。
そして国内外から多くの登山者が訪れ、環境保全などに課題が残る富士山の現状について、改善が必要だと思うかを尋ねたところ、「必要」が79.7%、「必要でない」が20.3%でした。
また、出席者からは富士山の噴火やなだれへの対策、鉄道構想の採算性などについて疑問が出ていたということです。
結果について県は「富士山の抱える課題への理解が深まり、手段は登山鉄道か電気バスか意見は分かれるが、何らかの対策が必要だという認識は持っていただけた」としていて、今後も説明会を重ねたいとしています。
一方、地元の富士吉田市では今月中旬、自治体や観光関係の団体が集まり、富士山の観光を巡る課題などについて意見を交わすことになっています。