“財政非常事態宣言”の市川三郷町 改革の説明会で不安の声

「財政非常事態宣言」を出した市川三郷町で、去年12月に公表した「行財政改革推進計画」についての初めての住民向け説明会が、17日夜開かれ、住民からは図書館など公共施設の統廃合が検討されていることに不安の声があがりました。

市川三郷町は、このままでは財政破綻の危機に陥るとして、去年9月に「財政非常事態宣言」を出し、12月には公共施設の統廃合などを盛り込んだ「行財政改革推進計画」を公表しました。
この計画についての初めての住民向け説明会が17日夜、「六郷町民会館」で開かれ、住民およそ40人が参加しました。
このなかで町は、職員の数を徐々に減らしたり、公共施設を集約したりして改革を進めることを説明しました。
これに対し住民からは、「住民の癒やしとなっている温泉施設など、地域の主要な施設は残してほしい」という意見や、「子どもが集まる図書館がなくなると不便になり、若い人が定住しなくなるのではと不安に感じます。地域の未来を描けるような希望を示してほしい」といった意見が出て、過疎化が進むことなどに対する不安の声があがりました。
遠藤浩町長は「多くの住民が地域格差を感じている印象を受けた。住民には明るい町の将来のために、改革を進めていくことを丁寧に説明したい」と話していました。
町は18日と20日も住民説明会を開き、改革への理解を求めるとしています。