富士山登山鉄道構想アンケート 約6割が反対 富士吉田市実施

県が検討を進めている「富士山登山鉄道構想」について富士吉田市が独自に行ったアンケート調査の結果がまとまり、回答者のおよそ6割が構想に反対しているということです。

県は、富士山の環境保全などのため、有料道路「富士スバルライン」の道路上に「LRT=次世代型路面電車」を整備する「富士山登山鉄道構想」の検討を進めています。
こうしたなか地元の富士吉田市は、構想への考えを広く把握しようと去年10月から市の公式ウェブサイトで、独自のアンケート調査を実施し、このほど結果がまとまりました。
それによりますと、10日までに全国の1万4182人から回答が寄せられ、居住地の割合は関東地方が最も多く37%で、富士吉田市は11%となっています。
構想への賛否については全体の63%にあたる8939人が「反対」「どちらかと言えば反対」と回答し、37%にあたる5243人が「賛成」「どちらかと言えば賛成」と回答したということです。
また、ほかの質問で「構想を知っている」、「富士山の登山経験がある」、「富士吉田市に住んでいる」と回答した人の多くが構想に反対する傾向がみられたということです。
富士吉田市は2月、関係者たちと富士山の課題などについて意見を交わす予定で、「鉄道がなくても自然を守りながら安心安全な富士山観光を実現できる体制をつくりたい」としています。
一方、県は去年11月以降、地元の富士吉田市などで構想に関する住民向けの説明会を行っていて、今後も丁寧な説明を続けたいとしています。