球形のガス貯蔵施設 来年2月にも廃止へ 東京ガス山梨

東京ガス山梨は、家庭や事業所向けの都市ガスを貯蔵・供給してきた、甲府市内にある高さおよそ30メートルの球形の施設について「施設がなくてもガスを安定供給できる体制が整った」として、来年2月にも廃止することを決めました。

廃止が決まったのは、甲府市北口の東京ガス山梨の本社敷地内にある「球形ガスホルダー」と呼ばれる貯蔵施設です。
昭和59年に設置され、高さはおよそ30メートルあり、およそ115世帯が1年間に使う量にあたる3万7300立方メートルのガスを貯蔵することができます。
県内唯一の施設として需要の少ない夜間にガスをため、朝や夕方の需要の多い時間帯に家庭や事業所に供給する役割を担ってきましたが、会社では、導管の整備を進めてきた結果、こうした施設がなくても安定的にガスを供給できる体制が整ったとして、来年2月にも廃止することを決めました。
施設は来年5月ごろにかけて解体される予定ですが、跡地の利用方法は現時点では決まっていないということです。
首都圏を中心に展開する東京ガスグループの管内には、今回のものを含めて球形ガスホルダーが、現在43基ありますが、徐々に廃止される傾向にあるということです。
東京ガス山梨導管ネットワークソリューション部の川口喜孝部長は「廃止には少し寂しい気持ちがありますが、ガス管が延びたことでガスホルダーが不要になったので、地域貢献ができていることを誇りにも思います。これからも安定供給を続け、絶対に事故を起こさない覚悟で業務に取り組んでいきます」と話していました。