「二子塚古墳」 土かぶせ埋め戻す保存作業が完了 中央

中央市で見つかった県内最大規模の前方後方墳「二子塚古墳」について、市教育委員会は土をかぶせて埋め戻し保存する方針を決め、先月までに保存作業が完了しました。

この古墳は、中央市大鳥居の「大鳥居宇山平遺跡」にある全長およそ50メートルの前方後方墳で、市教育委員会が県による農地整備を前に去年7月から行っていた発掘調査で見つかりました。
古墳がつくられたのは4世紀後半とみられ、周辺では土器のかけらも出土していて、これまでに甲府市を中心に見つかっている古墳群とは別の有力者がいた可能性も考えられるということです。
古墳について市教育委員会は、発掘調査を終えたあとは保存せず農地にする予定でしたが、前方後方墳としては県内ではわずか2例目であることなどを踏まえ、保存する方針を決めていました。
保存作業は先月下旬にかけて行われ、具体的には、古墳を不織布のシートで覆ったうえで、深さ30センチ以上の土をかぶせて埋め戻したということでその上にさらに農業用の土を重ね、当初予定していた農地としての活用にもつなげるということです。
中央市教育委員会は、「埋め戻すことで、直接、古墳を目にすることはできなくなったが、説明板を設置するなど古墳の存在を知ってもらうための取り組みも行っていきたい」としています。