市販車改造の水素トラック出発式 今月中旬に実証実験

山梨県昭和町に研究施設がある企業が、市販のトラックを水素を燃料にして走れるようにする技術を開発し、1日、都内で改造したトラックの出発式が行われました。

このトラックは、市販のディーゼルエンジンのトラックを水素を燃料にして走れるように改造したもので、水素エンジンの研究をしている都内の企業が2年前から開発を進めてきました。
この技術を使ったトラックで実際に荷物を運び、燃費や走行性能などについて調べる実証実験が今月中旬に始まるのを前に、1日、東京 江東区でトラックの出発式が行われ、環境省や運送会社の関係者など70人余りが出席しました。
このなかで開発した企業の担当者は、水素の特性に合わせてエンジンの中にあるピストンの形を変えたことや燃費がディーゼルエンジンとほぼ変わらないことなどを説明しました。
このあと、トラックは会場を出発し、都内の公道を走りました。
実証実験は来年1月末まで行われ、海外から訪れる観光客の荷物を運ぶため、羽田空港と千葉県内のホテルの間を走るということです。
環境省脱炭素モビリティ事業室の中村真紀室長は「この技術がトラックの脱炭素化への選択肢を増やすことにつながると考えている。実証実験を経て、このトラックが実用化に近づくことを期待している」と話していました。