インフルエンザが流行 学級閉鎖も相次ぐ 県「対策徹底を」

山梨県内では先週、一部の地域に対して今シーズン初めての「インフルエンザ注意報」が発表されるなど、インフルエンザの患者が増加しています。
ことし9月以降、小学校や中学校などでは学級閉鎖も相次いでいて、県は感染防止対策の徹底を呼びかけています。

今月8日までの1週間に県内41の医療機関から報告されたインフルエンザの患者の数は1医療機関あたり9.85人で、前の週の6.32人と比べておよそ1.6倍に増えました。
このうち、韮崎市や北杜市などを管轄する中北保健所で12.46人、甲府市保健所で11.78人、富士吉田市や大月市などを管轄する富士・東部保健所で10.44人と、注意報の基準の10人以上となったため、山梨県は今月12日、今シーズン、県内で初めての「インフルエンザ注意報」を発表しました。
注意報を発表したのは、平成24年度のシーズン以来、最も早いということです。
患者の増加により、小学校や中学校などでは9月以降休校や学級閉鎖なども相次いでいます。
県によりますと、今月8日までに休校や学年・学級閉鎖をしたのは小学校、中学校、それに高校など延べ44か所となっていて、先月以降、多くなっているということです。
県はインフルエンザの患者は子どもが多く、家庭内での感染も広がっているとして、こまめな手洗いやうがいなどを徹底するほか、ワクチン接種を検討するよう呼びかけています。

甲府市では、特に10月に入って小学校や中学校、それに高校などで学級・学年閉鎖が増えています。
先月は延べ6校でしたが、今月は17日までにおよそ3.8倍の延べ23校にのぼっています。
このうち舞鶴小学校では新型コロナウイルスが「5類」に移行した以降、調理実習の再開など学校行事や行動の緩和を進めてきました。
しかしインフルエンザが流行するなか、19人いる1年生の1クラスで7人に感染が広がり、今月4日と5日に学級閉鎖にしました。
これを受けて学校は今月6日に保護者宛てに急きょ、お知らせを配布しました。
この中で、規則正しい生活をすることや、汗をかいたらすぐに体を拭くこと、咳が出るときはマスクを着用することなど感染を予防するため家庭でも体調管理に気を付けるよう呼びかけました。
そして校内では児童に対して窓を開けて換気を行うことや、手洗いなどを改めて徹底するよう呼びかけているということです。
教室では新型コロナウイルス対策で使っていた二酸化炭素の濃度を計測する装置や空気清浄機を引き続き使っています。
給食の時間になると児童全員が手洗いをし、マスクを着用して机を消毒してから配膳をしています。
そして、引き続き、全員が前を向いて食べる形式をとっていて、児童らは静かに食事をとっていました。
1年生の女子児童は「ごはんの時にばい菌が入らないように消毒とかしている」と話し、別の男子児童は「給食の時にしゃべると隣の人の給食につばが入って、ウイルスとかにかかっちゃうから、みんなしゃべらないで食べている」と話していました。
小林和仁校長は「残念ながら学級閉鎖の対応を取りましたので、インフルエンザ対策の重要性を非常に身近に感じている。今後、より一層しっかりした対策をとって、子どもたちの学びが止まらないようにしていきたい」と話していました。

例年にはない早い時期にインフルエンザの感染が拡大していることを受け、県内の医療機関にはワクチン接種を受けようと、多くの子どもたちが訪れています。
このうち甲府市の小児科クリニックは今月14日からインフルエンザのワクチン接種を始めていて、ことし12月までのおよそ900人分の予約枠はすでに埋まっているということです。
この日クリニックには、保護者に連れられた子どもたちが次々に訪れ、接種を受けていました。
接種を受けた5歳の女の子の母親は「予約が取れるときに早く打ってしまいたいと思ってきました。幼稚園に行っているので少しでもうつされたりうつしたりないようにと思って打たせました」と話していました。
また小学1年生の女の子の母親は「コロナもあるので、同時にかかってしまう子もいると聞いたので、かからないのが一番だなという思いで受けてもらいました」と話していました。
こどもの森クリニックの森浩行院長は「この3年間インフルエンザは流行っていなかったので、免疫も落ちている。子どもたちは感染によって脳炎や脳症のリスクのほか、肺炎になりやすかったりする。重症化を防ぐ目的でインフルエンザワクチンを積極的に打ってほしい」と話していました。
インフルエンザワクチンについて、日本感染症学会も先月29日、2020年以降、インフルエンザの大きな流行がなかったことから子どもや高齢者を中心に抗体の量が減って感染しやすい状態の人が増えている可能性があるとして、積極的な接種を強く推奨するとする文書を公表しています。