「シャトレーゼ」工場で3人搬送 消火設備の二酸化炭素原因か

16日朝、山梨県北杜市にある洋菓子などを製造する「シャトレーゼ」の工場で3人がけいれんなどの症状を訴えて、病院に搬送されましたが全員、けがはありませんでした。
警察は消火設備から放出された二酸化炭素が原因とみて調べています。

警察によりますと16日午前9時ごろ、山梨県北杜市の「シャトレーゼ」の工場から「3人にけいれんなどの症状が出ている」と消防を通じて通報がありました。
駆けつけた消防が60代から70代の男性3人を病院に搬送しましたが、全員、すでに回復してけがはありませんでした。
3人は、当時、工場1階の電気室で電気設備の定期点検を行っていた電気設備会社の従業員で、3人を含む7人で作業していたところ突然、消火設備が作動し、天井部分から二酸化炭素が放出されたということです。
それぞれ室内から逃げ出しましたが、1人が倒れて取り残され、助けに入った1人と別の1人の合わせて3人が一時、けいれんなどの症状を訴えました。
消防によりますと、通報からおよそ30分後に電気室の中の二酸化炭素濃度を調べた結果、通常の10倍に上ったということです。
倒れた1人がそのまま取り残された場合、命に危険が及ぶ状況だったとみられています。
警察は二酸化炭素が原因とみて消火設備が作動した状況などを調べています。
現場はJR小淵沢駅から南におよそ5キロ離れた山あいにある工場です。

会社のホームページなどによりますと、現場の「白州工場」は山梨県内に3つある「シャトレーゼ」の工場のうちのひとつで、アイスや飲料などを製造し、新型コロナウイルスの感染拡大前は、希望する人が工場見学できる取り組みも行われていました。

会社の工場から3人が病院に搬送されたことについて「シャトレーゼ」は、「今後、原因を調査して、適切に対応してまいります」とコメントしています。