「メタバース」活用 ひきこもり相談支援始める 甲府市

甲府市は、対面で話すことが苦手なひきこもりの人たちが気軽に相談できるよう、10日からメタバースを活用した相談支援を始めました。

甲府市では昨年度、ひきこもりで困っている人やその家族からの電話や対面による相談が1259件と増加傾向にありますが、本人への面会が難しく、実態の把握や支援をどのように進めていくのかが課題となっています。
樋口雄一市長は10日の定例記者会見で、対面での相談が苦手な人が気軽に相談できるよう精神保健福祉士4人を配置し、インターネット上の仮想空間=メタバースを活用した相談支援を10日から始めると発表しました。
市が設けたメタバースでは、誰もがアバターと呼ばれるキャラクターとして参加することができ、市のひきこもり支援の情報を確認したり、悩みを抱える人たちが交流したりできます。
また、予約をすれば、精神保健福祉士との個別相談も可能で、午後2時から4時までの間、週に1回50分まで、無料で相談ができます。
プライバシーの保護については、会話やチャットのデータは保管されないため、相談内容が外部に漏れる心配はないということです。
甲府市精神保健課は「メタバース空間でアバターとして相談でき、プライバシーも守られるので、悩みがある方はぜひ気兼ねなく参加してほしい」としています。