富士山で初冠雪を観測 平年より3日 去年より5日遅く

富士山で5日朝、初冠雪が観測されました。
平年より3日、去年より5日遅い観測です。

富士山の初冠雪は、甲府市にある甲府地方気象台から職員が目視で積雪の状況を確認し、発表しています。
甲府地方気象台によりますと、5日午前7時半ごろ、富士山の山頂付近に雪が積もっているのを確認したということで、気象台は、初冠雪が観測されたと発表しました。
ことしの初冠雪は平年より3日、去年より5日遅い観測となりました。
気象台によりますと、山頂付近では上空の寒気の影響で、今月に入って最低気温が氷点下となる冷え込みが続いていました。
周辺では4日未明から夜にかけて雨が降っていて、標高の高いところでは雪になったとみられるということです。

富士山のふもとに位置する山梨県富士吉田市の新倉山浅間公園には早朝から外国人観光客や地元の人が次々と訪れ、雪化粧した富士山と五重の塔が競演する風景を、写真に収めていました。
台湾から訪れた観光客は「富士山を見たくて公園に来ました。とても美しいし、素晴らしい風景です」と話していました。
また、市内に住む80代の男性は「富士山は毎日見ていますが、雪があるほうがさまになると思いました。これからは雪の富士山と紅葉を見るのが楽しみです」と話していました。

初冠雪が観測された富士山のふもとの富士吉田市は、5日「初雪化粧宣言」を発表しました。
富士山の「初雪化粧宣言」は、甲府地方気象台が発表する「初冠雪」とは別に、ふもとの富士吉田市が17年前からから独自に発表しています。
5日朝は山頂付近に雪が積もっている様子が市内から目視で確認できたとして、市は「初雪化粧宣言」を発表しました。
ことしは平年より1日、去年より5日遅い宣言となり、富士山はこれから本格的な冬の装いとなります。