「富士山登山鉄道構想」富士吉田市議会が反対決議案可決 山梨

山梨県が検討を進める「富士山登山鉄道構想」について、地元の富士吉田市の市議会は28日、構想に反対する決議案を賛成多数で可決しました。

「富士山登山鉄道構想」は、来訪者数の管理などのためにふもとと5合目とを結ぶ有料道路「富士スバルライン」の道路上に新たに「LRT=次世代型路面電車」を整備するというもので、県は構想の具体化に向けた事業費を含む補正予算案を26日始まった定例の県議会に提出しました。
この構想について地元の富士吉田市議会は28日、議会の意思を示す必要があるとして、構想に反対する決議案が議員から提出されました。
決議案では県の構想が地元の意見を聞かずにまとめられたことや、鉄道の整備に必要な工事が富士山の自然にどのような影響を与えるか、具体的な内容が示されていないことなどを指摘しています。
一方、富士山の環境保全や来訪者の安全対策の強化に取り組んでいくという点では、市も県も共通の認識を持っているとして、「鉄道ありきでなく、地元に寄り添いながら改めて新しい施策を講じることを強く要望します」としています。
そして採決の結果、決議案は賛成16人、反対2人、棄権1人の賛成多数で可決されました。
この決議には法的な拘束力はありません。