リニア中央新幹線 工事差し止め訴訟で裁判官などが現地視察

リニア中央新幹線のルートに予定されている南アルプス市の住民が、JR東海に対し、工事の差し止めなどを求めている裁判で、甲府地方裁判所の裁判官などが、15日、試験走行のための実験線の沿線で現地視察を行いました。

訴状などによりますと、JR東海が開業を目指すリニア中央新幹線のルートに予定されている南アルプス市の住民は、開業によって生活環境が悪化するとして、4年前、JR東海に対して工事の差し止めなどを求める訴えを甲府地方裁判所に起こしました。
これまでの裁判で原告側が裁判官による現地視察を求め、15日と今月19日の2回の実施が決まりました。
15日午後、甲府地方裁判所の裁判官など裁判の関係者が現地視察に訪れたのは、車両の性能を確かめるための試験走行を行う「山梨リニア実験線」の沿線で、このうち笛吹市御坂町上黒駒では付近の状況を確認する様子が見られました。
原告団の志村一郎代表は「現地の様子を裁判官に実際に見てもらえてよかった。これまで訴えてきたことがうそではないと信じてもらえたと思う」と話しています。
一方、JR東海は「係争中の事案であるので回答は差し控える」とコメントしています。