県立大の大学院に全国初の虐待専門「人間福祉学研究科」

山梨県立大学の大学院に新設される、全国初となる児童虐待への対応を学ぶ研究科が国から正式に認可され、大学は虐待問題に詳しい専門家などを特任教授に迎え、虐待防止にあたる即戦力となる人材の養成を目指すとしています。

山梨県立大学は全国で初めてとなる児童虐待への対応を中心に学ぶ大学院の「人間福祉学研究科」を来年度から設置する予定で、今月4日に文部科学省から正式な設置の認可を受けました。
これを受けて8日、県庁で早川正幸学長らが取材に応じ具体的なカリキュラムや募集要項などを説明しました。
研究科では虐待の相談に応じたり、被害者の心理的なケアを行ったりすることができる即戦力の人材を養成するとして、子ども家庭福祉、保育・幼児教育、さらにソーシャルワークの3つの分野を柱にカリキュラムを構成します。
そして、学生が働きながら学ぶことができるよう、授業は平日の夜間や土曜日に行うことを基本とし、オンラインも活用するとしていて、虐待の問題に詳しい専門家や子どもの心のケアに取り組む小児科医などを特任教授に迎え、合わせて20人が指導にあたるということです。
入学者の募集手続きは今月15日から順次始まり、来月28日に試験が行われます。
早川学長は「認可され重い責任を感じている。複雑化する虐待の諸問題の解決に向け、期待に沿えるよう運営に取り組んでいく」と話していました。