山の日以降 警察が富士山登山道規制へ 危険性認められる場合

富士山の登山者による混雑を避けるために山梨県が検討していた登山道の規制について県は、山の日の11日以降、転倒や落石といった危険性が認められる場合に限って、警察による通行規制を行うことを明らかにしました。

県は9日夕方、登山道の規制の内容を明らかにしました。
それによりますと、3連休の初日で山の日の11日以降、閉山日の来月10日まで、時間帯や場所を問わず、登山者の滞留による過度な混雑で、転倒や落石といった危険性が認められる場合に限って、山梨県警と連携して山梨県側の登山道で登山者の通行規制を行うということです。
また、混雑状況の確認や規制の場所については、県の委託で配置している安全誘導員の情報などをもとに判断するとしています。
一方、規制によって登山を中止させることは、目的としていないとしています。
県によりますと、富士山に登った人は山梨県側の吉田口登山道の6合目で、先月1日から8日までに、速報値でおよそ8万3000人と新型コロナの感染拡大前の2019年と同じ水準に回復していて、お盆に向けてさらに登山者の増加が予想されています。
県世界遺産富士山課は「5合目で行うようにという意見も聞いてはいるが、登山者の人命を守るのが目的なので都度、状況に応じて警察が体制をとっていく。全国的にも富士山でも初めての試みなので改善しながら進めたい」としています。
県が明らかにした登山道の通行規制について富士吉田市富士山課は、「県が当初示した検討内容とかけ離れていて驚いている。安全な富士山登山を実現したいという思いは地元も県も一緒なので、情報共有を進めていきたい」としています。